最終課題(持ち帰り試験)
教職課程 発達と学習
最終課題(持ち帰り試験)
教職課程 発達と学習
1 最終課題について
- 講義で示した条件を満たした学生は,最終課題(持ち帰り試験)を提出できる。
- 最終課題の内容は以下に示す通りである。
- 筆記(論述)試験
- 口頭試問
2 筆記(論述)試験(45点)
2.1 実施要領
- 以下に示す課題に取り組み,提出すること。
- 提出期間は7月29日(水)から8月1日(土)である。
- 教務課への成績提出スケジュールの関係で,提出遅延は認めない。
- 研究室のシステム
https://lab.educpsychol.com/app/pdf/ の「考査(成績)用課題提出」→「筆記(論述)試験」に提出すること。 - 指定のテンプレートhttps://lab.educpsychol.com/handouts/template.docx を用いて執筆すること。
2.2 執筆要領
- 最終課題は3つあります。指定のテンプレートを使って執筆すること。
- 課題1から3まで分けて(改ページして)執筆し,一つのファイルとし,PDFファイルに変換し,提出すること。
- 執筆内容の破損を防止するためである。
- システムはpdf以外を受け付けないので注意。
2.3 注意事項
- 以下のような成果物は,評価対象としない(単位を認めない)ことがありますので注意すること。これらに関する判断は,担当教官が行い,異議申し立ては認めない。
- 指定の様式に沿っていないもの。
- 他者の著作物を引用元の書誌情報を示さずに直接引用したもの(写したもの)。
- 直接引用の分量が多く,自身で執筆した部分が少ないもの。
- 生成AIなどを用いて記述したと判断されるもの。
- 講義のハンドアウトの写し書き程度の内容であり,自身で考えた形跡がみられないもの。
- 「自作の図表」とは,各自がオリジナルで作成した図表のことを指す。
- 出版物やwebpageに掲載されている図表の写しは「自作の図表」とは認めない。また,
- 図表に対して本文での説明がないものは「自作の図表を用いて説明している」とは認めない。
2.4 課題
2.4.1 課題1
社会科では,歴史,地理,公民のどの領域でも,資料を組み合わせ,複数の解釈を比較し,自分の言葉で説明するという学習活動を授業に組み込む必要がある。この理由を,以下の条件を満たしながら説明しなさい。
歴史,地理,公民のうち一つの領域を選び,「資料を組み合わせ,複数の解釈を比較し,自分の言葉で説明するという学習活動を授業に組み込む」具体例を示す。
示した具体例についての,「資料を組み合わせ,複数の解釈を比較し,自分の言葉で説明するという学習活動」がなぜ「社会的事象を多面的にとらえ多角的に考察し,価値判断,意志決定,未来予測を行い,問題解決を図ることのできる能力の育成や概念の形成」につながるのかを,以下の用語を全て使い,簡潔に説明しながら,自作の図表を用いて論じる。なお,必要に応じて講義で扱った他の用語を追加してよい。
[用語]既有知識(または,先行知識),作動記憶(または,ワーキングメモリ),長期記憶,機械的学習,有意味学習,精緻化,概念化
講義で扱った実証的研究知見に1本以上言及する。
文字数はA4判用紙3枚程度(図表込み)
2.4.2 課題2
教師の指導のもとで他者とかかわりながら学ぶという,学校での学習の意義を,以下の条件を満たしながら説明しなさい。
教師の指導のもとで他者とかかわりながら学ぶことがなぜ学習の成果につながるのかを,以下の用語をすべて使い,簡潔に説明しながら,自作の図表を用いて論じる。なお,必要に応じて講義で扱った他の用語を追加してよい。
[用語]メタ分析,自己効力感
他者との関わりがあるために学習成果を低める現象もあることについて,以下の用語をすべて使い,簡潔に説明しながら論じる。なお,必要に応じて講義で扱った他の用語を追加してよい。
[用語]無礼行為,認知過程の干渉,創造性
講義で扱った実証的研究知見に1本以上言及する。
文字数はA4判用紙2枚程度(図表込み)
2.4.3 課題3
乳幼児期から青年期の各時期における言語発達・認知発達・社会性の発達について,自作の図表を用いて学術的知見にもとづいて説明し,中学校,高校の教師がこれらに関する知識が必要な理由を合理的に述べなさい。文字数はA4判用紙2枚程度(図表込み)。
2.5 採点項目
- 各課題15点満点,合計で45点である。
- チェックリストとルーブリックは以下の通りである。
- 提出前に自身のレポートが採点項目に示した内容を満たしているか確認するとよい。
2.5.1 課題1
2.5.1.1 チェックリスト(各1点,計3点)
2.5.1.2 ルーブリック(3観点,計12点)
| 観点 | 4点 | 3点 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|---|---|
| ①用語の理解と説明の正確さ | 7用語が簡潔かつ正確に定義され,用語間の関係(長期記憶からの既有知識の検索→作動記憶での新情報との関連づけ=精緻化→概念化,機械的学習と有意味学習の処理の違い)が構造的に説明されており,用語が具体例の分析の中で機能している | 7用語の定義はおおむね正確だが,定義の羅列に近く,具体例の分析との統合が弱い部分がある | 用語は使われているが,定義に誤解が目立つ,または用語が孤立して列挙されている | 指定用語の説明が実質的にない |
| ②具体例と機序の接続 | 具体例の各活動(資料の組み合わせ・解釈の比較・自分の言葉での説明)が引き起こす処理が明示され,概念化によって形成された概念が価値判断・意志決定・未来予測に転用できるという筋道まで一貫して論じられ,実証的知見が論証を実質的に支えている | 具体例と処理の対応は書かれているが,「能力の育成や概念の形成」への接続がやや弱い,または実証的知見への言及が形式的にとどまる | 具体例の紹介と用語の説明が並置されるにとどまり,両者の接続が不明瞭 | 具体例がない,または課題の要求と無関係 |
| ③図表の効果 | 図表が情報処理の流れ(貯蔵庫間の情報の移動と処理)や機械的学習と有意味学習の対比を的確に視覚化しており,本文の論述を実質的に補強している | 図表は内容に対応しているが,本文との対応づけが弱い,または視覚化として冗長・不足がある | 図表はあるが装飾的で,論述の理解に寄与していない | 図表がない |
2.5.2 課題2
2.5.2.1 チェックリスト(各1点,計3点)
2.5.2.2 ルーブリック(3観点,計12点)
| 観点 | 4点 | 3点 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|---|---|
| ①用語・知見の正確さ | 指定用語(追加用語を含む)が簡潔かつ正確に定義され,言及した実証研究の方法(メタ分析か実験か)と主要な結果(正の関連と媒介,遂行・創造性・援助行動の低下など)が正確に要約されている | 用語の定義と研究の要約はおおむね正確だが,方法への言及がない,または結果の記述に不十分な点がある(例:目撃条件の効果に触れていない) | 用語や研究内容の説明に誤解が目立つ,または研究名の列挙にとどまる | 指定用語の説明・研究への言及が実質的にない |
| ②意義の論証 | 正の経路(他者とのかかわり→自己効力感・動機づけ→取り組み→成果)と負の経路(無礼行為→認知過程の干渉→遂行・創造性の低下)の両方が機序として示され,そのうえで教師の指導が両経路の調整役(正を設計し負を抑える)として位置づけられ,学校での学習の意義の主張へ一貫して収束している | 正負の経路はそれぞれ説明されているが,並列にとどまり,教師の指導との関連づけ,または「学校での学習の意義」への統合が弱い | 意義の主張が知見と結びつかない一般論(「仲間がいると頑張れる」等)にとどまる | 意義の論証と呼べる記述がない |
| ③図表の効果 | 図表が正負二つの経路と教師の指導による調整の構造を的確に視覚化しており,本文の論述を実質的に補強している | 図表は内容に対応しているが,本文との対応づけが弱い,または経路の一方しか表現されていない | 図表はあるが装飾的で,論述の理解に寄与していない | 図表がない |
2.5.3 課題3
2.5.3.1 チェックリスト(各1点,計3点)
2.5.3.2 ルーブリック(3観点,計12点)
| 観点 | 4点 | 3点 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|---|---|
| ①発達的知見の正確さ | 各時期・各領域の記述が学術的知見と整合し,用語が正確に定義・使用され,時期間の連続性や個人差への言及もある | 時期×領域の記述はおおむね正確だが,一部の用語の説明が不十分,または記述が並列的で時期間・領域間のつながりに乏しい | 段階の順序・年齢帯・用語の説明に誤りが目立つ,または一部の時期・領域の記述が実質的に欠けている | 学術的知見に基づく説明が実質的にない |
| ②理由の論証の合理性 | 教師に必要な理由が発達的知見と具体的に対応づけられ,青年期以前の発達を知る意義(発達の連続性)まで含めて論理的に導かれている | 理由は発達的知見に触れて述べられているが,「生徒理解に役立つ」といった一般論にとどまる部分があり,青年期以前の知識の意義の説明が弱い | 理由が発達的知見と結びつかない常識的な主張の列挙にとどまる | 理由の記述がない |
| ③図表の効果 | 図表が時期×領域の構造を的確に整理して視覚化しており,本文の論述と明確に対応し,論述を実質的に補強している | 図表は内容に対応しているが,本文との対応づけが弱い,または情報の過不足がある | 図表はあるが装飾的で,論述の理解に寄与していない | 図表がない |
3 口頭試問(最大10点)
3.1 実施要領
- オンライン口頭試問は,最大10点の加点のために行う。
- 口頭試問を受けなくても,95点満点となるので,Sがつく場合がある。
- 筆記(論述)試験の内容の確認を行う場合がある。
- この場合,口頭試問の結果も踏まえて,成果物と採点項目とを照合して,筆記(論述)試験の成績をつける。
- 授業で指示した通りに受験すること。
- 静かな場所で受験
- 紙と筆記用具を用意
- パソコンとスマートフォンの両方を使う
- 安定してネットワークに接続できる環境で受験
- 学生証の提示を求める
3.2 実施期間
- 8月5日(水)までに,電子メールで受験案内を送付
- 8月9日(日)までに受験すること。
- 教務課への成績提出スケジュールの関係で,受験遅延は認めない。